チベット聖地巡礼Ⅱ₋⑤ 天空の湖と絢爛たる密教世界

2019年11月、チベット聖地巡礼の旅も5日目。 大自然の驚異、雄大さとチベット密教の濃い空間を味わう一日となりました。

天空の湖ヤムドク湖

チベットの人たちにとってはヤムドク湖は聖なる湖であり、トルコ石の湖とも言われているそうです。トルコ石というのもチベット人にとっては重要な石。4,700mの峠からの眺めは最高に美しい。向こうには7,000m級のヒマラヤ山脈が見える。湖畔には五色のお経が描かれたタルチョがたなびく。タルチョはチベット仏教の五元素をあらわしています。

4,700m級の峠には、でかいチベット犬と撮影するスポットがあります。そして天空の湖ヤムドク湖の湖畔で放し飼いになっている牛と一緒に写真を撮る機会がありました。
なぜか牛の影が緑色、光の加減?

ところで、前日の夜、不思議な現象がホテルでありました。部屋を暗くして寝ていたのですが、夜中の3時頃、突然、テレビの電気がついたのです。それがちょうどベットの目の前にあり、明るさで起こされました。バチッという音もしたような気がしました。寝ぼけ状態で必死でスイッチを切ったのですが、一緒に動いていた他の方々に聞いたのですがそんな現象は起きず、私の部屋だけの現象のようでした。

絢爛たる密教美術の壁画が残る秘密のお堂

チベット密教サキャ派のお寺ゴンカル・チューデ。ここには日本の密教学者も驚かせ、本にもなったイダム堂という重要な場所があります。通常の参拝客にはそのお堂は見せてくれません。修行するための最重要の秘密の場所だからです。そこを特別に見せていただきました。

チベット密教の濃く、超ヘビーな壁画があるからです。残念ながら写真撮影は禁止です。
四方に描かれた絢爛たる壁画が広がります。そして中央部の喜金剛という仏像の世界は、一つの宇宙の秘密を表現した世界です。

パワーというか、場の持つ力が強すぎて、俗に言うエネルギー酔いをするお客さんもいましました。私もここは強烈で、その後の食欲はなくなってしまいました。

ゴンカルチューデの密教壁画は、とにかくすごい。それは陰と陽、聖と俗、性と生、善と悪、光と闇、男と女の二元論の世界を統合していくダイナミックなチベット密教空間に、言葉が出ないという感じです。密教壁画のイダム堂は写真撮影が禁止だったのは残念ですが、他の部分は少しの時間だけ許可をいただきました。

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